原木シイタケは昔ながらの日本の栽培方法として有名ですね。また肉質は緻密で香りが良いとされています。無農薬なので安心安全して食べられます。
通常、原木でのシイタケ栽培は、木に種菌打ちしてから二年程経過しないと収穫できません。また一度種菌の袋を開けてしまうと全て使用しないと駄目なので、すべて使い切るとなると原木を10本は用意しないといけなくなります。
収穫量がわからない現状で、置くスペースが限られている庭に長期置いておくのも大変ですよね。
今回購入した「完熟済のホダ木」は、すでに即収穫出来る状態になっています。原木シイタケ栽培キットのようなものですね。
試しに完熟済ホダ木を購入し、収穫量を確認してから、今度はしいたけ種菌と木を購入してしいたけ栽培することも出来ますね。もちろん、庭面積が広かったり、分け合ったり出来るならその限りではありませんけどね。
まとめますと、完熟済のホダ木の購入はこんな方にお勧めです。
・しいたけ栽培初心者
・どれだけシイタケが穫れるかわからないので、まずは試してみたい!
・そんなに長くは待てない!すぐ収穫して食べたい!
・庭の日陰場所のスペースが限られている方
等々ですね。
『原木しいたけの完熟済ほだ木』は11月になると、ホームセンター等で一斉に出回ります。
ついに管理人も購入し、自宅の庭でしいたけ栽培を始めてみたわけですが、本記事を書いたのは11月でもうすぐ冬本番になります。
ちゃんとすぐに収穫できるのか?また冬時期にどのくらいの日数で収穫できるのか?
作業した事と栽培日数を記録してみました。
加えて、今年だけで300個以上も味わった菌床しいたけと比べての味も比較もしてみることにします。
原木しいたけ栽培を自宅の庭で行った観察記録
まずは、購入したホダ木の種類です。
購入した完熟済のホダ木
品名:完熟済多植型しいたけの成る木
・菌量二倍の浸水発生用ホダ木
・放射線セシウム検査は不検出
・無農薬で有害菌もありません。
品種名:森465号
長さ:90cm
販売元:森産業株式会社
森産業株式会社は、しいたけ業界で栽培キットのシェア率の高い会社ですね。原木以外にも、「菌床」タイプのシイタケ栽培キットも販売しています。コロナ渦の中、自宅(家の中)で栽培出来る為、人気があります。
、一般向けに森のきのこ倶楽部というストアで運営してしています。ちなみにシイタケの他に、なめこやブナシメジ、エリンギ等もありますよ。
【栽培記録】栽培において作業したことは?
<購入日>11月21日
ここ最近では、気温は最高17~15℃・最低5~6℃前後をキープしております。
購入した物に付属していたラベルといいますか、取扱説明書にはこのように書かれていました。
しいたけの採れる時期と採れない時期
■10月(おおむね日中の最高気温が25℃以下になってきた頃)~翌年春先にかけては、気温の低い時期の栽培になりますので、栽培温度の確保と、空気も乾いていますので、乾燥を防ぐ必要があります。
■春先から6月上旬(日中の最高気温が25℃以上になってくる頃)にかけては、気温が上がってきますので、木を日陰で管理します。
■6月~9月(日中の最高気温が25℃以上の間)は、発生操作をしても気温が高いため、芽を作ることができず、シイタケは発生しません。
引用元:森産業株式会社の取扱説明書より
今回は、一番上の記載されている時期に当たりますね。
気温が低い時期の栽培は、菌の活動を促すために日中の栽培温度を20℃程度まで上げて下さい。
引用元:森産業株式会社の取り扱い説明書
太めの原木です。ちなみに太目の木を購入すると、収穫が少し遅くなるようです。
浸水
<浸水日>11月22日
説明書には12~24時間と記載されていましたので、24時間水につけました。
つけ過ぎるとしいたけ菌が死ぬので時間を守ります。
浸水方法は、厚手のビニール袋(ビニールハウス素材)に、ホダ木を入れて重しを載せて浸水しました。薄手のビニール袋は「コナラ」の原木だったからなのか破れました。お風呂場で行っても良いようです。
水をギリギリに入れると、木が水を吸ったせいか少なくなりましたので、一部が水から出ていないか確認の為、途中で見に行くことをお勧めします。
その後、近くにトンカチがありませんでしたので、床にちょっと強めに置いて振動を加えました。
なぜ浸水するのか?・・・しいたけの芽を出す為に必要な水分を与えることですね。刺激を当たることにもなりそうです。浸水してみて、もう一つ利点がありました。木に付着していた虫が浮かんできます。なるべく原木にダメージを起こす虫は取り除きたいですからね。原木の寿命が終えると収穫も終えますから。
栽培環境の確認・確保
北の全く日が当たらない完全なる日陰の場所に置きました。
しいたけ栽培用の棚(ラック)の代用として、丈夫なタイヤラックを使用し、仮置きしました。
風が吹きつけ体感的に寒いので、通常より気温はもっと低いのではと推測しています。
害虫ネットをつける
<取付日>11月26日
調べると、椎茸が虫やナメクジに食害に合って悲惨だと口コミにありましたので、対策としてナメクジネットを追加注文しました。ナメクジってどこにでもいますよね。
しっかりした網目の細かい虫よけネットで、割と太い木を選びましたが、きちんと2本入りました。
しいたけは、水で洗うと水溶性の栄養分が流れるので、洗わずに食すことが良いんだとか。そうなると、この害虫ネットがあるだけでかなり安心感がありますね。
しいたけ栽培の役目が終えたら、野菜の虫除けに使えそうです。
余談ですが、ナメクジは素手で触ってはいけません!寄生虫を持っている可能性があるからです。そんでもって園芸で従事していた時、注意されましたよ・・・。
防風対策を行う
防風対策用ビニールハウス用のビニールでフワッと上からかぶせました。
本来はブルーシートや寒冷紗でかけると良いのですが、環境が日の当たらない場所でしたので、透明ビニールで対応しました。
小さなしいたけの芽を確認しました
<発見日>12月1日
大きさから推測すると、おそらく少し前から芽が出ていたようです。
収穫しやすいように縦にかけかけてみました。ここでビニールカバーをつけられなかったので、一度外しました。
しいたけを初収穫!!
<初収穫日>12月7日
一番上の画像は、収穫前日に撮影した写真です。参考になさってください。
収穫数は 8(+小1)個です。他にも生えているのでまだまだ収穫出来そうです。
実は、昨日午後時点では、ヒダが見えず収穫はまだ早いと思っていましたが、今日見たら既に収穫可能状態でした。冬なのに生育スピードが早いですね。
初収穫までの日数は?
タイトルの「購入後、いつ収穫できる?」の問いの答えですね。
浸水日から15日目で収穫することが出来ました。
そういえば、管理人が購入した店では、店頭で販売されている時でさえもうシイタケが成っていたものがあることを確認しています。店員さん曰く、時々あるそうです。
収穫のタイミングは?
写真のようにヒダが見えるようになりましたら収穫可能です。
ヒダが見えるなら、どんなに小さなサイズでも収穫します。
その後、栽培管理したこと<冬編>
しいたけ栽培においての管理を随時追記していきます。
再び収穫
12月9日→14個+小1個(+転倒してポロッと採れた幼いシイタケ)
12月10日→3個
12月13日→4個
12月15日→2個
(追加分)計23個+小1です。
初収穫も合わせると、ホダ木90cmの2本で「合計31個+小2個」収穫出来ています。
水やり
風が当たっている場所においてしまっていたので、水をたっぷりとかけました。初収穫二日後ぐらいですかね。
再度、ビニールをかぶせる
12月13日
来週、最高気温5~6℃となる予報の為、防風と保温も兼ねてビニールでカバーしました。
以上が、完熟済の原木「しいたけの成る木」を購入から初収穫までの記録となります。
原木シイタケを庭で育てる観察記録~春編~
厳寒期は防寒(保温)もせずに置いといたら、干からびたシイタケを数個発見しただけで春となってしまいました。
シイタケの生育適温に近づいてきましたので、浸水で刺激して、シイタケを成らせることにします。
翌春に浸水する
翌年4月4日
購入したばかりの時と同様浸水します。今回は、虫よけネットのまま水に浸しました。
春の初収穫
収穫日:4月23日
9個、収穫出来ました!(+1は小さいままポロッととってしまいましたのでカウントせず)
ヒダが開ききっていたので、もう少し前に収穫出来たようです。室内で育てた菌床しいたけを今年だけで300個以上食べてきましたが、やはり菌床と違い、原木シイタケは食感もコリっとした感じで風味も良く、非常に美味でした。きちんとしいたけの味がしましたよ。傘の部分のひび割れも室内で栽培した菌床と違って、屋外という環境下で育てたならではの風合いでしょうか。ネットで調べるとこのようにキレイに割れているのは味も上手くなった証拠なんだとか。
やはりじっくりと育てるシイタケは違いますね。感動ものです。
今後、ちゃんとスーパーのしいたけより元が取れるのか収穫数を数えながら、更新していきます。
短期間で物凄い量がシイタケが採れる「菌床しいたけ」の記事はコチラ↓↓
冬でも暖かい室内で孫やお子さんと楽しく育てられます。