本ページにはプロモーションが含まれています

PR 全記事一覧 園芸の基礎知識

団粒構造とは?その方法は?野菜がよく育つ土づくりを目指す

団粒構造とは?作物を育てる上で良い土を作る方法は?

家庭菜園の土作りを調べると、次のようなことをよく見聞きしませんか?

『作物が良く育つ土、ふかふかの土にする為には団粒構造が大切だ。』

確かに上記のことは、植物にとって、特に野菜作りには欠かせないことです。

そうなると

「そもそも団粒構造とは何?」

「どうすればそうなるの?」

と色々と疑問が出てきまませんか?

この記事では、そうした疑問を解決できます。

団粒構造や団粒化によってふかふかの土作りを目指す仕組みをまとめてみました。

団粒構造とは?

土作りに欠かせない団粒のイラスト

団粒とは土壌の粒子が集まり、団子状の塊である状態のことをいいます。大きいものから小さなものまで大きさは様々です。団粒になる仕組みは、土の粒子(砂・粘土・沈泥(ちんでい))が陽イオンや粘土鉱物腐食(※)によって結びつくことによって出来ます。

(※)腐食とは、微生物が分解したもの

そのようにして作られた小さな団粒がさらにまとまって出来たものを団粒構造と呼びます。実際に肉眼で見ると、団子状になっています。

団粒構造の読み方は「ダンリュウコウゾウ」です。

団粒構造と単粒構造のイラスト
左絵は単流構造・右絵は団粒構造

逆に単粒構造は、土壌粒子がまとまっていないバラバラな状態のことで、わかりやすくいうと砂漠ですかね。いかにも野菜づくりが難しい土壌ですよね。単粒構造の読み方は「タンリュウコウゾウ」です。

畑や菜園の土を団粒構造にするメリットは何でしょうか?

団粒構造の効果やメリット

団粒構造のイラストで排水性の良い状態になる
水色の線は水や新鮮な空気が通る道

団粒に隙間があることで、必要ない水は流れる「排水性」と、必要な水は蓄えてくれる「保水性」が優れます。隙間に水や酸素、「保肥性」つまり肥料成分も保ち続けることが出来るので、植物の根にとって吸収しやすい良い状態になります。

一方、単粒構造は固まった土になる為、根張りが悪く生育不良になることもあります。

作物にとっても柔らかい土は根の張りが良くなり、元気育つ上で欠かせないということですね。それで団粒化にすることはフカフカな土・柔らかい土にする為に大切なことなんです。

しかも、雨降り後に気になる心配も解決できます。

よく、せっかく耕してふかふかな状態にしたのに、雨が降ったせいで土がしまって(固まって)しまった!!なんて思う事はありませんか?

でも団粒構造にしっかりとなっているなら排水性や保水性は失われることはありません。

チェックしよう!団粒構造の確認方法

確認する方法は2つあります。

①「手で握ること」②「水を使用しての上澄み液」です。

それでは手順を見てみましょう。

方法①手で握って確認する

<手順>

(1)耕した畑の土を手でひろって軽く握ります。

 この時乾燥し過ぎていない適度に湿っている土が好ましいです。

(2)固まった土をもう片方の手の指で軽く押します。

 崩れたら団粒構造です。崩れなかったら、排水性の悪い土で改善する必要が出てきます。

方法②上澄み液を使って確認する

<手順>

(1)ビンやコップ・ペットボトル等の透明な容器に水を入れます。その後、耕した土を入れて棒等でよくかき混ぜ合わせます。

(2)ジッと待って観察します。

この時、土が沈殿するスピードが早ければ早いほど、加えて、沈殿後の上澄み液がきれいな程団粒化された土といえます。

団粒構造にする方法!促進させるにはどうすれば良い?

団粒化には、土壌の粒子と腐食等がくっつくことで出来るので、豊富な有機質が含んだ土壌にすること、有用な微生物を活発にさせることが重要となります。

ではやるべき事は何でしょうか?

毎年、有機物を投入し続けることです。難しいことではないですね。

有機物は微生物の餌となり、喜んで分解するので、畑や菜園の土壌が徐々に団粒化になっていきます。

有機物には、有機質の肥料(米ぬかぼかし肥等)や腐葉土、牛糞堆肥等市販の堆肥、生ゴミコンポストで作った自家製堆肥、もみ殻等が含まれます。他にも緑肥(イネ科等)をすき込むことも効果的な方法といえます。

有用な微生物を活発化に役立つ資材として、「菌力アップ」が販売されています。つい筋力アップと書いてしまいそうな名前ですが。好気性微生物が繁殖し、ガチガチだった畑が生き返ったかのようにフカフカになるようです。団粒促進剤のようなものですね。

>>・菌力アップを楽天で探す


以上、団粒構造の説明や方法でした。

家庭菜園を始めた時から気を付けることで排水性・保肥性・保水性の兼ね備えた良い土に年々なっていきます。初心者の方でも簡単に出来るのことなので、その点を意識して野菜作りを楽しんでいただけたらと思います。

  • この記事を書いた人

よーさん

園芸業界内の一企業に就職経験があり、現在は、庭の畑で連作障害に頭を抱えている一人。庭以外にも35坪以上はある畑で野菜作りをやっています。 趣味:ホームセンター・園芸店巡り

-全記事一覧, 園芸の基礎知識