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【小松菜の育て方】狭い株間&密植での栽培記録

小松菜の栽培記録で密植栽培

小松菜(コマツナ)は初心者の方にとって育てやすい野菜の一つですね。加えて、ホウレンソウよりカルシウムや鉄分等の栄養価が多く含まれるので、積極的に食べたいと思われる方も多いのではないでしょうか。雑煮等にも合いますから、料理にも使い勝手の良い野菜です。

その小松菜を小さな畑やプランター栽培など限られたスペースで育てるとしても、収穫量は増やして沢山食べたいですよね。

管理人も限られたスペース、庭の一画でつくっています。そして株間を狭くして出来る限り収量アップを目指して栽培しています。

そこで小松菜栽培を7年間やってみて、定着した小松菜の育て方を書いてみました。実際の「成長記録」も合わせてご覧いただいけたらと思います。プランター栽培でされる方であっても育て方は同じです。

狭い庭や小さな畑で悩まれている方にとってお役に立てましたら幸いです。

【小松菜の育て方】密植栽培のメリット・デメリット

自分達で食す家庭菜園だからこそ、市場サイズにとらわれずに、自由に野菜を育てることができますね。

密植栽培かつ、収穫は葉かきとりしています。

そこでメリットとデメリットをあげてみました。

<メリット>

・狭い庭等スペースが限られている場所でも収穫を増やせる。

・省スペースで栽培可能。

・かきとり収穫することによって、次の収穫サイクルが早い。

<デメリット>

・通気性が良くない為アブラムシが付きやすく、病気になりやすい。

小松菜の育て方&栽培記録(成長記録)

先程も述べたように収穫は葉かきとりを一本化しています。

もし小松菜を株ごと引き抜くとなると作をわけて種まきすることとなります。そうなると後作をつくるだけで栽培スペースをとられます。狭い畑で栽培面積を確保するのもなかなか難しいものですよね。

どれだけ種をまくかは、まず小規模から初めて、足りなかったら翌年増やす方がムダがないと思います。

管理人も、今年は他種多品目を目指すのと、消費できない分がありましたので、思い切って規模を二分の一以上とグンと減らしました。

狭い株間とマニュアル通りの株間で比較栽培した結果、こちらの方が収穫がアップしましたので、毎年この育て方でやっています。

【注意書き】本記事の栽培方法は、栽培本で書かれていない方法であること、狭い畑やプランター向けの狭い株間・密植栽培で育てています。密植栽培は、病気・虫の発生リスクが高くなります。収穫量は増えますが、失敗のリスクも上がる可能性があることを記憶の片隅に入れて、ご参考にしていただければ幸いです。

土づくりする

まず苦土石灰100g/㎡、一週間後に醗酵牛糞堆肥2kg/㎡・腐葉土・有機質入り化成肥料(量は肥料袋を参考)を施し、混ぜ合わせながら耕します。

・・・が通常ですが、

今年は冷夏で夏野菜が元気に残ってしまい、あまり日数もありませんでしたので、上にあげたものを全て同時に土に混ぜ込みました。いけないんですけどね(理由が次の通り)。その生育状況もご覧ください。あくまでも一例ですけどね。

「石灰と窒素分の多い肥料を同時に入れるどうなる?」
石灰と肥料の窒素分が化学反応によりアンモニアガスを発生し、植物を枯らす可能性があります。(特に即効性のある消石灰はダメですね。)加えて、窒素分も逃げてしまいますから、やはり石灰と肥料の間を1~2週間は空けて植えこんだ方が無難です。

そして堆肥や肥料後、小松菜はすぐ種まきをしてしまいます。秋は、種まき日が少し遅れるだけで収穫が遅くなりますからね。植物の根が肥料に触れると肥料やけを起こしますから、その点にはご注意を!気になる方は1週間~10日程後なじませてから植えた方が良いかと思います。

種まきをする

種まき日:9月6日

今回使用した種

次回検討中の種は、菜々美でしょうかね。

白さび病に強い耐病性をもつ種子です。毎年白さび病が出るほど小松菜はかかりやすいです。

 ・小松菜『菜々美』(Amazon)

小松菜の栽培で種まきの種
小松菜の種を筋まきしている
なんかこの写真、手が美肌に見えますね。

今回は筋まきで二列で播きました。好光性種子なので、覆土は薄くかけます。

発芽する

発芽確認日:9月10日

発芽の早い野菜です。

双葉が出揃い始めた日:9月13日(下の写真参考)

小松菜の芽がでてきた

間引きをする

間引き:9月20日

小松菜の間引きは2cmと株間を狭くして育てる

間引き間隔大体1.5~2cmぐらいでしょうか。弱い株や密集し過ぎてまとまっているような部分の株のみを間引くような感覚です。ほぼ間引きません。

(参考までに一般的な育て方だと、一回目の間引きで3~4cm、二回目の間引きで最終的に5~8cm程度あけて育てます。)

間引き後の生長具合は?

観察日:10月1日

小松菜の育て方と栽培記録で成長した状態

カメラの性能で色ハゲしていまっていますが、葉はきちんと緑色しています。順調の生育ですね。

収穫を開始する

収穫日:10月19日前後

小松菜の栽培記録で収穫可能になった小松菜

所々穴があいているのは、バッタに食われた跡です。

それにしても生育スピードが早いですね。もう収穫です。

収穫は、株から引っこ抜いたりはしません。

大きくなった外側の葉からかきとり収穫していきます。この時、通気性を良くすることと、偏らず全体的に均等に収穫していくように心がけます。

葉かきとり収穫のメリット・デメリットは?

<メリット>

・株ごと収穫するより、断然収穫量がアップ。

・秋はほぼ毎日収穫可能で必要な時に必要なだけ収穫出来る。

<デメリット>

・株が疲れてくる為に、病気になるリスクがある。

・種が減りません。言い換えると種が使い切れない。

農薬散布

散布日:11月20日頃

アブラムシが発生し、農薬散布しました。

小松菜についたアブラムシ

小松菜の密植栽培は成長すると最終的に次の写真のようになります。

小松菜の育て方で株間の狭くした状態

だいぶ収穫しているんですけど、まだ結構茂っていますね。やや徒長気味ですが、市場に卸す農家でもなく家庭菜園ですし、美味しければ特にこだわりません。

株自体の大きさはこれが限界ですね。これ以上大きくなったことを見たことはあまりありません。

実は車や建物の影によって大切な朝日が当たっていません。日当たりが良くなるのは9時半~10時以降でしょうか。最初(播種時)からなんですけどね。やはり生育的に影響が出るかと思いますが、それでもここまでは順調に育てられるってことですね。

 実は車や建物の影によって大切な朝日が当たっていません。日当たりが良くなるのは9時半~10時以降でしょうか。最初(播種時)からなんですけどね。
 やはり生育的に影響が出るかと思いますが、それでもここまでは順調に育てられるってことですね。 

ウドンコ病発生

発見日:12月1日頃

ウドンコ病発生し、広がってしまいました。出やすい環境ではありますが、だいぶ株が弱ってきたのだろうと思われます。

ウドンコ病が発生した小松菜の葉っぱ
ウドンコ病発生した小松菜

いずれこのままだと小松菜がかかりやすい病気のひとつ「白カビ病」が発生する確率も高くなりますから、一度バッサリと切り戻ししていきたいと思います。

切り戻しする

切り戻し日:12月5日

小松菜の栽培においての切り戻し

だいぶスッキリしましたね。

切り戻しする時の大事なポイント!新しい葉がきれいであれば、切らずに残します。そうすることで今後の生育を早めることができます。バッサリ切ると、回復が遅れます。 

また切り戻すメリットとして、古株で硬くなってしまった葉を切りことで、再度柔らかい葉を収穫できるようになります。通気性も良好になりますね。

この時期に切り戻すなら、気候によりけりですが雑煮の時期にも間に合うはずです。

切り戻し一週間後の生育状況

観察日:12月9日

四日後の様子です。葉が4枚以上になるまで、このまま収穫を待ちます。

小松菜の栽培記録

これまで10月より何十回収穫して、種や肥料、手間暇代以上に十分元は取れていますね。でも花芽分化するまで、これからも収穫していきます。

おっと、追肥をし忘れていることに気づきました。

追肥する

追肥日:12月10日→本来は切り戻し後すぐに与えます。

有機肥料配合の化成肥料を施しました。

使用した肥料→有機質化成肥料(Amazon)

小松菜は窒素分の肥料が多すぎると苦味が増しますので、肥料のやり過ぎには注意してください。ちなみに濃い緑色した小松菜なったなら、肥えが効きすぎている証拠です。苦いですよ。

切り戻しから16日後の生育状況

観察日:12月21日

株間の狭い小松菜の栽培記録

手前右、一株異形ですね。

ここ最近は、最高気温が一桁台が多く、日差しがほとんどなかったので、成長はゆっくりなものの成長しています。去年は、暖冬でしたのでもっと早かったような覚えがあります。

切り戻しから約1ヵ月経過後の生育状況

観察日:1月18日

今年は撮影の為に収穫せずに待ってみました。

寒い冬に切り戻しても短期間で復活することがわかります(上の写真参考)

右側の手間の株が虫に食われてしまっていますね。虫よけも兼ねて、不織布や白の寒冷紗で囲ってあげると、生育スピードは早くなるかと思います。

これからトウ立ちする(花芽が出ること)まで収穫を楽しめそうです。


以上、コマツナの栽培方法と記録でした。

  • この記事を書いた人

よーさん

園芸業界内の一企業に就職経験があり、現在は、庭の畑で連作障害に頭を抱えている一人。庭以外にも35坪以上はある畑で野菜作りをやっています。 趣味:ホームセンター・園芸店巡り

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