本ページにはプロモーションが含まれています

PR 全記事一覧 野菜栽培

キュウリが枯れる、なぜ?

キュウリが枯れる原因

 キュウリは家庭菜園で人気の誇る夏野菜です。料理にも使い勝手が良く、植えてから収穫するまでの期間が短いことも人気の一つですよね。

ところが、家庭菜園において失敗しやすい野菜でもあります。「今まで大切に育ててきたキュウリがしおれて枯れてしまった。数日前まではあんなに青々と葉が茂っていたのに。どうして?もう復活しないの?」そんなお悩みに答えて、初心者の方向けにわかりやすく、キュウリが枯れる原因、対処方法をご紹介します。

キュウリが枯れる原因は?

水不足、水枯れ 

 キュウリは乾燥に弱い野菜です。最高気温が40度続く猛暑時はほとんどの畑で枯れていました。

キュウリの実の水分量は90%以上あるということも考えると、キュウリにとって水不足は深刻ですね。

風・寒さ対策不足

 キュウリは生育適温は22~28度で、寒さに弱い野菜です。植え付け直後は、地域によって霜が降りていたり、冷たい雨風にさらされてどんどん弱っていきます。

  それで毎年、キュウリ苗がホームセンター等で早くに販売されていますが何も対策せずに植えると枯れてしまうことが多いです。(年々販売開始が早くなっている傾向にある気がしますが・・・。)

加湿、肥料切れ

 キュウリは水が大好きですが、鉢やプランターに水が溜まってしまうぐらいの水のやり過ぎは、多湿の原因となり根腐れを起こしたりしますし、肥え切れは病気を引き起こしやすくなります。

水やりの時間帯

 昼間の気温が高い時間帯に水をたっぷりあげるということは、植物に熱湯をあげているようなものです。地面の温度が暑いので、水はお湯になってしまいます。

病気

 代表的なうどん粉病、べと病、つる枯れ病、つる割病、炭疽(たんそ)病、ウイルス性の病気であるモザイク病等が進行し枯れてしまうことがあります。

害虫被害

主に、スリップス(別名ミナミキイロアザミウマ)、ウリハムシ、センチュウ等よって株を弱らせたり、枯れる原因となります。

連作障害が要因

去年と同じ場所に、同じ科の作物を植えることによって発生しやすくなります。土壌成分のバランスが崩れれるからです。その為、病気、線虫(ネコブセンチュウ等)が発生しやすくなります。根は植物にとって口です。そんな大事な働きをする器官=根にダメージを与えるなら弱らせてしまいます。

キュウリが枯れる前に【予防】と【対策】はあるの?

水切れを起こさない

植え付け後、根が活着(根付くこと)するまでは、土が乾かないように気を付けます。キュウリは本当に水が大好きです・・・いや特に水を必要とします。地植え(畑や庭)では、雨水のみに頼らないように気をつけます。プランター栽培の場合は、土の表面が白く乾いていたなら水をあげます。晴天の続く夏場はほとんど毎日必要だと思います。

風・寒さ対策をしっかりとする

植え付け直後は、市販の保温キャップや苗の周りを袋と短めの支柱を四本使ったあんどん仕立てで風除けします。袋は、用土袋、米袋、スーパーのビニール袋でも構いません。袋を洗濯はさみでとめてあげると、風で飛ばされません。外すタイミングは、五月中下旬で、最低気温が15度弱ぐらいが目安です。

準備や植えるだけで大変なので、出来ればやりたくない気持ちもよくわかりますが、寒さによって枯れてしまったキュウリを何度も見てきています。しっかりと対策して喜びとなる収穫を待ち望みたいですね。

肥料不足を見逃さない

天気次第(雨が降り続ける等)で変わってきますが、目安としては固形肥料を二週間に一度与えます。

肥料不足のサインは葉の色の状態を観察することが大切です。肥料が不足すると葉色が薄くなります。他にも曲がったキュウリや先が細くなったキュウリが成ります。

水やりは涼しい時間帯に

朝夕の涼しい時間帯に、土の表面が白くなっていたり、キュウリがしおれている場合にあげます。

病気は早期発見とお手入れをこまめにして予防する

うどんこ病に強い品種や接ぎ木苗を購入するのも対策の一つですが、やはり病気を防ぐには元気な苗を植えることです。
かかる前に予防することも大事です。人と一緒ですね。対策としては、摘葉作業(葉を取り除くこと)、下の方の傷んだ古い葉や重なり合っている葉を取り除くことです。摘葉することによって風通し良くなり予防に繋がります。もちろん葉の取り過ぎには注意です。

特に梅雨明け後は要注意です。少量発生した時は、病気になった葉の早めに取り除きます。大量に発生した場合は、農薬を使用した対処が必要になってきます。

葉の状態をみて、害虫の早期発見する

虫を発見した時は早めに取り除きます。大量に発生した場合は、農薬を使用した対処が必要になってきます。

害虫の中でも、スリップスの捕獲はなかなか難しいです。それでも農薬をなるべく使用したくない!!と思われる方には、アカリタッチ乳剤というものがあります。食品添加物を主成分とするので農薬残留の問題はありません。人や環境にもやさしい殺ダニ剤です。本来はダニ向けですが、スリップスにも試したところある程度効果がありました。他の野菜にも使用出来るので一本あると便利です。

連作障害の対策は?

・輪作する。

輪作とは、昨年と異なる科の作物を植えるようにして循環しながら植えることのことです。キュウリなら二年以上は栽培間隔をあけます。

でも狭い庭、畑やプランターで育てている方にとってはそんなの出来ない、難しいと思いますよね。その気持ち本当に理解できます。キュウリは高さがある分、植える位置が固定されてしまいますからね。

そこで輪作以外の対策としては、別記事の連作障害にて書いてあります。

連作障害対策の菌の黒汁を実際に使用した時に書いた記事です↓

>>・菌の黒汁を連作障害が出たので実際に試してみました。(記事)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。家庭菜園でキュウリが枯れることはよくあることです。その年の暑さよって枯れてしまうこともあります。あきらめずに来年再度チャレンジして、収穫する楽しみを味わってもらえたらと思います。

※本記事では本州の関東以西の平地を基準としています。

  • この記事を書いた人

よーさん

園芸業界内の一企業に就職経験があり、現在は、庭の畑で連作障害に頭を抱えている一人。庭以外にも35坪以上はある畑で野菜作りをやっています。 趣味:ホームセンター・園芸店巡り

-全記事一覧, 野菜栽培