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カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方!食べた蟹の再利用方法は?

カニガラでキチン質スプレーをつくる

年末年始にご家庭で蟹を食べられる方は多いのではないでしょうか?

通常、蟹の殻はゴミとして捨ててしまいます。食べた分と同量ぐらいの殻を見て、ふとこうおもいませんか?

「この蟹の殻を再利用して家庭菜園や畑に使えないか?」

それならば、ひと手間かけて安心安全の自然農薬「キチン質酢」を作ってみませんか?

もちろん蟹を食べなくても、カニ殻肥料は有機肥料として販売されています。

 ・自然応用科学の商品「病気予防!!カニ殻」

虫予防の為にもなるべく早めに使用した方がいいので、カニ殻肥料の使い方の一つとして作ってみるのも良いかもしれません。食べた後の蟹より手間も省けるので簡単に作ることが出来ます。

キチン質酢液の効果は?【カニ殻と酢でつくる自然農薬】

赤サビ予防に蟹と酢で作るキチン質酢液の効果

カニ殻は、土壌改良や連作障害対策の一つとして一役買う肥料としてここ最近使う方が増えてきていますね。

今回はそのカニ殻とどの家庭にでもある酢と合わせて「キチン質酢液」を作ります。身の周りにあるもので作れる安心安全の天然農薬ですね。農薬を使用することに抵抗のある方にお勧めです。

もちろん鶏のチキンではないですよ。横文字なので間違えやすいかもしれません。簡単に「カニ酢液」と呼んだ方がしっくりとくるのだろうか・・・いや、料理レシピの名前のようだな。

おっと話がそれ始めましたね。失礼しました。話を戻しますと、

「キチン質酢液」は、植物のサビ病の予防として使えます。

サビ病とは、糸状菌であるカビによって引き起こされる病気で、胞子が飛散して広がっていきます。色は鉄の錆のようなオレンジ色をしており、葉の表面に斑点状に現れます。

特にネギ類(長ネギ・玉ねぎ等)によく見かけます。他にはニラ・ニンニク・ラッキョウにもかかります。

なぜキチン質がサビ病に効くのでしょうか?

カニの甲殻類の殻(外皮)には、キチン質という成分が多く含まれています。放線菌はこのキチン質を餌として増殖していくわけですが、その分解する際に出る酵素(キチナーゼ)によって、同じキチン質で出来ているサビ菌の細胞壁も分解される為、サビ菌の死滅又は増殖を抑えることができます。

というわけで、酢にカニ殻を浸すとキチン質が溶け出す仕組みを利用して、サビ病の出やすい野菜に「キチン質酢液」を散布し病気を抑えるいうわけです。

カニ殻と酢で「キチン質酢液」の作り方

早速、キチン質酢液を作ってみたいと思います。

用意する物

カニ殻肥料又は、ズワイガニ、タラバガニ等の食べ終わった殻・・・乾燥後、30g

穀物酢(管理人はミツカンを使用しましたが、安い物で大丈夫です。)・・・300㏄

酢に耐えられる口の広い容器

キッチンバサミ

計量カップ

はかり(キッチンスケール)

作り方

市販のカニ殻肥料で作られる場合は、④から初めてください。

①キッチンバサミで細かく切る

この時、キチン質酢液のみに使用するなら酢に浸かる大きさなら出来上がりますが、表面積を広げる為にもなるべく切った方がいいです。後に残った殻を土に埋めるとしても細かい方が大きいより分解は早いかと思いますし、使わなかった分を肥料づくりする時にも細かいと便利です。切るのは大変な作業ですけどね。

カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方

②塩分や調味料等を落とす

よく水で洗い、塩等を落とします。

次の日に、③の工程に移る場合は、匂いや腐敗防止の為冷蔵庫や野菜室に入れて一時保存しておきます。

③殻を乾燥させる

カニ殻と酢でキチン質酢液の作りで乾燥後のカニ殻

1日~3日程干します。日中、日当たりの良い場所に広げておくと乾きも早いです。

ハエを呼び寄せるので、ネット等に入れて虫よけ対策します。今回は100均一にある、しじみ採りのネットを代用しましたが、トンネルに使用する虫よけネットや網目の細かい寒冷紗で代用可能です。

上の写真は、紅ズワイガニ4杯分の量です。今回はこんなに全部は使いません。ごく少量です。

乾燥させるメリットは?

食べて次の日の蟹の殻は臭いますよね。殻を乾燥させておくことで臭いが抑えられます。保存期間も長くなります。2ヶ月経った今、玄関先においておいてもあまり臭いません。保存出来ることで、今回余ったカニ殻を他に何に使おうかという考える時間ができ、ゆとりもうまれます。

④カニ殻と酢を計量する

カニ殻を容器に入れます。溢れ防止の為、念のために袋に入れて行うと安心です。

下記の写真は、カニ殻30g、酢300㏄の分量となります。この時、硬く切りづらい蟹爪を優先的に入れた方が良いです。

古い酢を使用した為に変色していますが、ミツカンの穀物酢を使用しています。

カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方

作りたい分量で自由に倍増してください。この後、管理人も増やしました。

⑤酢を入れる

酢をカニ殻の入った容器に入れていきます。一気にいれると溢れる場合がありますので、ゆっくり入れた方が良いかと思います。

カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方

少しずつ気泡が出始めます。キチン質が溶け出している証拠ですね。

カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方

30分経つと、次のような状態になります。

カニ殻と酢でキチン質酢液の自作でキチン質が出始める。
入れて30分程経過した状態(上から)
カニ殻と酢でキチン質酢液の作り方
入れて30分程経過した状態(横から)

気泡が出ていますので、念の為、蓋を軽く載せて密閉せずに保管しておきます。埃防止対策なので、蓋がなければ、蓋にの代わりになる物で代用します。

次第に泡が出なくなっていくので、約1週間後に完成します。そしたら液体のみを蓋のできる容器に移し替えて、誤用・誤飲を防ぐ為に名前も書いておきます。

残ったカニ殻は、何も植わっていない畑か株間に埋めてしまいます。まだ殻にキチン質が残っているかどうかわかりませんが残っているようなら連作障害対策・軽減できます。生ごみ削減にもなります。分解するまでに時間を要しますが。

使用方法

別容器で200倍に希釈した後、スプレーのノズルを使って散布します。

ペットボトルに入れ換えた場合は、別売りのペットボトル用のスプレーノズルがあると便利です。ダイソーにも売っています。しかし、ダイソーのものは指を挟むことがあるので注意すること、傾けると出ない時があります。


以上、カニ殻からつくる「キチン質酢液」の作り方でした。

  • この記事を書いた人

よーさん

園芸業界内の一企業に就職経験があり、現在は、庭の畑で連作障害に頭を抱えている一人。庭以外にも35坪以上はある畑で野菜作りをやっています。 趣味:ホームセンター・園芸店巡り

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