限られたスペースの中で育てるとなると、必然的に日陰になってしまう場所ってありませんか?
ベランダ菜園や庭といった環境が違っていていも、建物や車、他の植物によって日当たりが悪くなりますよね。
本記事では、日陰~半日陰の環境下での「サニーレタス(リーフレタス)の育て方」です。
ですから日当たりの良い環境で育てる一般的な栽培法と異なる部分があります。
とのことで、一日中ずっと日の当たらない場所で育てることを前提とした育て方を紹介します。
サニーレタスの育て方【日陰の場所での栽培方法】
プランター栽培でも地植えでも栽培可能です。他の野菜の陰になる場所に植えることが出来ます。
用意するもの
(プランター栽培を基本として考えています。)
◎サニーレタス・リーフレタスの種
◎プランター(植木鉢・コンテナ、もしくは肥料袋で代用可)
サイズは、高さ18.5cm以上の深さで育てられます。横幅は庭やベランダの菜園スペースに合わせてお好みの長さに合わせます。
◎元肥入り野菜用の培養土
古い土の場合は、酸性土壌だと上手く育たないので苦土石灰を混ぜ合わせます。苦土石灰を入れる量(目安)は、土量1ℓ当たり2gという計算で施します。その1~2週間後に腐葉土やバーク堆肥と緩効性肥料を施しよく混ぜ合わせた後に使用します。
◎移植ゴテ
◎手袋(必要な方)
◎ジョウロ&水
◎化成肥料(追肥用)
栽培基本情報
<リーフレタスの基本情報>
科名:キク科アキノノゲシ属 原産地:地中海沿岸 土壌:pH6.0~6.5 生育・発芽適温:15~20℃
<栽培場所>
日陰~半日陰
(一般的なレタスは日当たりの良い場所で育てます。)
<種蒔き時期>(※管理人が中間地で栽培した経験上のものです。)
気温が15℃~20℃が適期時期
中間地で3月中下旬~9月下旬(真夏の高温時を除く)
他の地域ですと、発芽適温内で播種することが無難です。
10月上旬辺りでも、ベビーリーフとして収穫出来そうです。
日陰では日当たりの良い場所に比べて、気温が低いことを考えると、春まきは少し遅めに、秋植えは早めに種まきすると失敗は少ないかと考えられます。もしくは、春まきの場合は、ビニールやプチプチで覆ってあげると早く発芽します。
<種まきの方法>
◎直播きのバラまき・筋まき
ベビーレタスとして収穫する場合は、バラまきで行います。
覆土は、好光性種子ですので、極薄く土をかぶせます。
(注意!)たっぷり覆土すると発芽しにくくなります。
<栽培管理>
2~3cm程のウォータスペースを残して、鉢に土を入れます。土を満タンに入れてしまうと、水をあげた際に種が流れ出てしまうことがあります。
種蒔きをしたら、水をたっぷり与えます。
本葉1~2枚程になってきたら、間引きします。隣と隣の葉が触れあわない程度に引き抜きます。成長するたびに少しずつ間引くと良いです。
ベビーリーフとして栽培する場合は、間引きをゆるめにします。
夜に蛍光灯等明るい場所で育てるととう立ち(花が咲く)原因ともなるので夜間はくらいところで育てます。
<水やりの頻度>
日陰なので、乾きが遅く、水やりの頻度は少なくてすみます。
土の表面が白く乾いてきたらたっぷりと与えます。
<追肥>
葉かきとり収穫をし始めたら、化成肥料を二週間に一度施します。
サニーレタスの育て方|日陰での栽培記録
実験も兼ねて、種まきからずっとサニーレタス(リーフレタスミックス)を日陰で育ててみました。
建物の陰に隠れて日差しが全く当たらない、一日中日陰の北側の庭で行いました。
当初ベビーリーフとして育てていましたが、気が変わり収穫せずに最後まで様子を見ることにしたので、実際の草姿が異なるかもしれません。
栽培記録時期は、秋まきです。
栽培基本データ
<プランターの種類>
余っていた寄せ植え用のラウンド鉢
<用土>
市販の元肥料入り培養土
<底石の有無>
短期間の栽培の為、入れていません。
<種子名>
サカタのタネ「ガーデンレタスミックス」 発芽適温20℃前後・発芽率85%
この品種は、葉の形や色が違うレタスが5種類入っている混種です。その中にサニーレタスも含まれています。
<場所>
全く日の当たらない北側の庭(日差しすらない一日中、日陰の場所)
<育て方>
前の項目のサニーレタスの育て方を参考。
水やりの頻度は、土の表面が乾いてきたらあげました。秋はおよそ5~1週間に一回、気温が下がるたびに頻度が少なります。雨が降ったならば、それを水やり一回としてカウントします。
種まき
播種日:9月29日
直播きのバラまきで、覆土は薄っすらとかけました。
発芽を確認する
確認日:10月1日
最も発芽の早い品種は2~3日発芽を確認しました。よく見ると発芽の遅い種子がありました。これは恐らく日照というより品種による個体差でしょうね。
間引き(するならこの時から)
観察日:10月6日
間引きする場合は、この時点で密集している部分を中心にゆるめに引き抜き始めます。目安は葉同士が重なりあわないようにです。
尚、今回のようにミックス種子の場合は、葉の形が確認出来たら間引いても大丈夫です。意外とレタスが丈夫ですからね。その場合葉の色と形を良く見ながらバランスよく間引きます。
管理人もこの日は間引きしない状態も共有したかった為に、今回は見送ることにしました。
生育過程
観察日:10月13日
観察日:10月19日
日陰の環境下と共に間引き不足もあり、少々徒長していますね。
この日、徒長具合を共有する為に試しに右半分を間引いてみました。(下の写真参考)
このことから間引きはもう少し早めの段階の方が良いかと思います。早めに間引きすることで徒長せずにしっかりとした株をつくることが出来ます。
収穫(可能な株に成長する)
観察日:10月27日
ベビーリーフとして収穫できる程までに生育しました。全体的に葉は柔らかめです。
収穫方法は、6~7cmまでの伸びた葉をかき取っていきます。この時、外側から葉から収穫してきます。収穫しながら間引く感じですね。ハサミを使用しても構いません。
サニーレタスは「あかちちめんちしゃ」とも呼ばれ、葉が赤く色づくレタスですが、光が少ない環境下では発色が良くないですね。半日陰の一日数時間でも日が当たる場所でしたらもっと色付きはマシになります。
色付き云々はおいておくと、短期間で日陰でもこのように成長出来たことから、さすが日本の気候と相性の良いキク科は野菜だということを実感します。
次の写真は、間引きした部分のレタスの生育状況です。(手前にもってきて撮影したのでわかりにくいですかね。)
追肥もこの時点で行うと良いかと思います。
芋虫による食害を発見
観察日:11月19日
3~5mm程度のタバコガ類の芋虫に食害された為、速攻で駆除しました。広がらないように葉を摘み取ることおすすめです。
また収穫しないとこんな状態になります。
その後の生育状況
観察日:12月9日
12月になり、気温がぐっと下がってきました。最高気温も上旬10℃前後です。
収穫もしなかった為か古葉が傷みだしてきたのでお手入れしました。
今年は大寒波で最低気温氷点下が続き、さすがに日陰だと傷みそうなのでこれにて終了です。
12月中下旬~2月までは日当たりの良い場所へ管理すると良いと感じました。もしかすると秋時期に比べて置き場所も確保しやすくなっているのではないでしょうか?
急に日当たりの良い場所へ移すと葉が傷むので、まずは半日陰と徐々に日当たりの良い場所へと移行していきます。
まとめ
日向より柔らかい葉が収穫出来ます。
日陰なので成長スピードは少しゆっくりめなので、ベビーリーフを収穫する目的で育てると良いかなと思います。それでも秋まきは一ヵ月程で収穫できる大きさにはなりましたけどね。
以上、日陰栽培のサニーレタス(リーフレタス)の育て方と栽培記録でした。
レタスの他にも日陰で育てられる野菜があります。
⇒・日陰でも育つ野菜は?家庭菜園が北側の庭や畑で出来る!(記事)