「園芸店で見かけた、かすみ草に似た花ってなんだっけ?」
と思われる方は多いのかもしれません。
それは『かすみ草のジプシーシリーズ』ではないでしょうか?可愛い小花が株いっぱいに広がる花です。
カスミソウのジプシーの魅力や育て方をまとめてみました。
かすみ草(カスミソウ)ジプシーとは?
一般的にカスミソウは切り花として有名ですね。霞かかってみえることから名付けられたわけですが、その切り花タイプは宿根草で、今回紹介するカスミソウのジプシーは一年草のムラリス種で園芸品種となります。
ですが、宿根カスミソウにはない非常な魅力的な花でもあります。その理由は次の通りです。
かすみ草ジプシーの魅力とは?
- 初心者向けで失敗しにくい。
- たくましい生命力!丈夫で強い植物!
- 花がらが目立たないのでお手入れが楽!(メンテナンスフリー)
- 寄せ植えに使い勝手が良い
- 寒さに強い!
※花がらとは咲き終わった花のことです。
咲き終わった花を毎回とらなくても、新しい芽や花によって隠れていくので管理が非常に楽です。
ジプシーシリーズには花色もピンク、ホワイト、ローズとあり、エレガントな印象のものにもポップな寄せ植えにも相性抜群です。また小花好きな方がお好きな方や白い花が欲しいと思われる方はおすすめです。
基本データ
科名:ナデシコ カスミソウ属(ギプソフィラ属・ジプソフィラ属 )学名:Gypsophila muralis(gipsy)別名:ジプソフィラ ジプシー 原産国:ヨーロッパ
性質:耐寒性一年草 開花期:4~7月(寒地・寒冷地は6~9月)花色:白・ピンク・ローズ 花の形状:一重~八重咲き 花の大きさ:1cm程 草姿:20~30cmでコンパクトにまとまる 用途:鉢植え・寄せ植え・花壇 販売形態:苗・種
かすみ草のジプシーの育て方
コンパクトにまとまる矮性カスミソウのジプシーの栽培方法です。全てのムラリス種に当てはまります。
用土
市販の花用の培養土でも育ちます。
古い土を再利用する場合は水はけをよくする為に、土に対して赤玉土小粒3割と腐葉土2割程入れて、苦土石灰を施します。1週間後に元肥(緩効性肥料)を混ぜ合わせて植え付けます。
自分で作るならピートモス(酸度調整済)2に赤玉土5・腐葉土3の割合と苦土石灰を施し、1週間後に緩効性の元肥を施します。
苦土石灰を入れる理由はカスミソウは酸性土を嫌い、弱アルカリ性と好むからです。苦土石灰にはアルカリ性に傾けさせる効果があります。入れる量は土1リットルで約2gが目安です。
植え付け
2つの方法があります。
ポット苗の植え方
少し浅めに植えると、ムレをおさえ病気になりにくくなります。
ミックスまきのポットを購入されたなら、寄せ植えで株分けして植えることが出来ます。根が3本と少量しか残っていなくても根の活着(根付き)も良くたくましいです。株分けする際は根を水につけて一株一株丁寧に分けます。ただしこの場合、株分けして植え付けた後は1週間は水切れを起こさないようにしてください。水切れを起こすと枯れます。
花壇なら20cm以上あけると蒸れることなく、ドーム状にこんもりとまとまります。
種まき
・適期時期は、寒地・寒冷地なら4~5月頃、温暖地・暖地なら3~5月と9~10月頃。
・好光性種子なので、薄く覆土します。
置き場所
日当たりの良い場所での環境を好みます。
ただし暑さにはやや弱いので夏は涼しい場所で管理します。
秋植えなら春にはしっかりとした株で長期花を楽しむことが出来るます。10月頃までに植え付けると成功しやすいです。寒さには強く、中間地ならそのままで構いませんが、寒冷地の場合は霜よけ等の工夫が必要になるかもしれません。
水やり
土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。
過湿を嫌うので、水を与え過ぎてムレないようにすることがポイントです。
肥料
元肥として、緩効性の化成肥料(量は肥料袋を参考)を施します。追肥はそれほど必要としませんが、秋植えで長期栽培される場合には春3~5月に固形の緩効性肥料を与えます。切り戻し後にも与えます。尚、窒素分の多い肥料を与え過ぎると花付が悪くなります。
切り戻し
花が終わって、全体的に枯れてきたり、株が乱れてきた際に切り戻しを行います。
写真は、花が咲き終わり、蒸れや水切れが原因で下葉が傷んでいる(下葉が上がっている)状態のものです。
撮影日:6月3日
下の部分の枝分かれしている箇所より上をカットしていきます。ちょうど指先の部分がわかりやすいかと思います。
わかりやすいのと、バッサリと切る方が後々キレイな株になることが多いので、枝分かれてしている節のすぐ上を切っていますが、株のボリュームを大きめにしたいのなら、これよりもう一節以上、上で切り戻しをしても良いのかもしれません。
可能ならば、通気性や病気予防に枯れた下葉を綺麗に取り除きます。
撮影日:6月23日
すると20日後にはこのようにキレイな状態に戻ります。画質が粗くてすみません。
下の部分からも新芽が次々と出てきます。
全体的に緑々しく下葉が上がっていない株で大きく仕立てたい場合は、上記のようにバッサリ切らなくても大丈夫かと思います。その場合は鉢のフチに合わせて切り戻しすると良いです。
病気と病害虫
・立ち枯れ病
水の与え過ぎや梅雨時期の長雨によく注意します。
・ハダニ
乾燥している高温期にはハダニがつきやすくなります。強い水で落とすか、葉を水洗いすることにより減らせます。
・アブラムシ
暖かくなるとつきやすく、葉が細かい為見つけにくいのでよく観察する必要があります。