「さて問題です!!この可愛らしい花が咲く植物は何でしょうか?」
実は「綿花(めんか)」なんです。コットンフラワーとも呼ばれますが、とても綺麗ですよね。アオイ科なので、ハイビスカスやタチアオイと同じ仲間です。花姿が似ていますね。
学生の頃からずっと育ててみたいと思っていた綿の花。現在では家庭菜園をしているお庭で毎年育てています。キレイな花を観賞し、開花後の綿の収穫は楽しいものです。
綿花は、綿(コットン)として注目されていますが、花はあまり注目されていません。もしかしたらどんな花が咲くさえ知られていないように思えます。実際、栽培中の花をお目にかかることがないからかもしれません。これこそ育てた方のみが知ることのできる園芸の楽しみ方ですね。
それと・・・もう気づきましたか?この品種、一つの株から白~ピンクの花に変化して咲くんです。この綺麗な花がふわふわのコットンに変わるなんて不思議です。
ちなみに綿花に他にも品種があり、花の模様が違います。色変わりするのはアメリカ綿(アプランド)の品種です。
アメリカ綿の花が綿になるまでの変わり様はまるで蝶の完全変態のようなんです。虫が嫌いな方には申し訳ございません。
それでは早速、その変貌をご覧ください。
綿の花はまるで完全変態のよう!?【観察記録】
はじめは、白色の花が咲きます。
徐々に花びらがピンク色に染まっていきます。
ここで花弁をじっと見つめてください。花びらの模様が素敵ではありませんか?
花びらが閉じた頃には、鮮やかな濃いピンクの花色になっていました。きっとアントシアンが出てきたのでしょうね。
その後は花は儚く落ちていきます。そして少し待つと小さな実がどんどんと膨らみ始めてきました。
花色が変わる期間はなんと一日です。
やがてどんどん膨らんでいき、写真のようなまん丸な実になりました。開いて綿になるまでこのままじっと待ちます。この時、実の中ではどんな働きをして、どのように白い綿が出来上がるのかいつも不思議でたまりません。
少しずつ割れてきました。中から真っ白な綿がお目見えです。
少しずつ開いてきました。中から綿が見えます。
完全に開いてコットンボールの出来上がりです。花からは全く想像の出来ない姿ですね。
今回は鉢植え栽培しましたが、地植えだともっと大きく、ボリュームがでます。
綿をつまんで引き延ばしてみました。ふわふわとした天然の綿です。
どうでしたか?まるで完全変態のような変貌ぶりです。本当に感動ものです。
綿の収穫時期は秋です。今年は9月頃から下から順に花が咲き、綿になっていきます。10月中旬に観察しましたが、まだ終わる気配はありません。一気に咲くタイプではないので長く楽しませてくれています。
花色が変化していく段階だけでも子どもは驚きますが、花から綿になるまで短期間で観察することが出来ますので、毎日観察日記をつけるだけで花育となりますね。
観察と共に、収穫できたワタの実で遊ぶことのできる楽しい植物なんです。野菜と同じくらい育てがいがあります。
しかも初夏に種を蒔いて秋に収穫と短期間で育つんです。一度やり始めると一株から種が沢山採れますので、どんどん増やしていくことが出来ますよ。
来年花育の一環として、おうち時間にお子さんとぜひ育てて楽しんでみてはいかがでしょうか。
>>・綿花の育て方(記事)